先日、精神科医と話をしていて、なるほどと思ったことがあった。
脳の活性化はただ脳の刺激を与えればいいのではなく、体を使っていろいろな筋肉を動かすことで、脳に効果的な刺激を与えるのだそうだ。高齢者の認知症はいろいろなものを見たり、聞いたりすることで脳の機能はより活性化する、定年後に家に引きこもるのではなく、再雇用など、できるだけ外に出る、スポーツジムに通う、サークルで何か活動をすることが、脳に心地よい刺激になり、認知症を遅らせることになるとのこと。
家に閉じこもってうつ状態になると脳の働きは鈍り、一時的に認知状態になる、これが長引くと本物の認知症が進行する。このことは子供でも同じことが言える。小さいころから、スポーツやピアノやバイオリンなど取り組んでいる子供は取り組まないでゲームばかりしている子供よりも、脳の発達がいいのだそうだ。東大生の話を聞いていて、彼らがすごいのは一芸ではなく、実は多芸で語学は2つの言語を話す、スポーツは万能、ピアノも音大卒並みというのが案外多い。中でも水泳は脳の働きにはよいのだそうだ。子供の能力開発で一見関係のないことのようだが、目の動きをよくするために数字をランダムに置いてそれを目で追わせるというのもある。脳への刺激を活発にするためのれっきとしたトレーニングである。動いたり、運動ことしたりすることが苦手と言う方に、お勧めなのは歩くこと、電車に乗ることだそうだ。五感からの刺激が脳の働きによいのだ。歩くことで刺激を体全体に受け、血液を循環させる。脳が活性化する。
これで記憶力がアップできるのなら塾など行かなくてもよいのではないかと思うのだが、やる気を起こすのはまた別の問題だ。