「マイケル・サンデルの白熱教室」移民を拒む権利はあるのか?を見ました。
大量に入ってくる難民について経済的な側面から、アイデンティティ、帰属意識など、同化の問題をどうしたらよいのかなどについて考えていた。
私自身も関心があったテーマだったので、つい最後まで見てしまいました。以下私の個人的私感です。

ヨーロッパの難民問題は相当深刻で大量の難民が国の経済を押し下げていることなどについて、私も実際に当該国から来ているオランダ、ノルウエー、ベルギーなどの学生に聞いてみたが、難民にかかる国の負担が大きく、それが深刻化していることや、イスラム国からの難民の多くが現地社会になじめず、言葉の問題や治安などが悪くなっているという話を聞いた。特に割り当てられた仕事は地元の一次産業の仕事に従事する人と競合するためトラブルが絶えないなどがある。

 そういった国の状況を考えてみて、当然、受け入れに慎重なグループと人道的な立場から賛成のグループに分かれたが,むずかしい問題を提起していた。

次に難民ではなく、移民だったらどうかという問題についての討論があったが、これについては「特定な技術を持っていて、移民先の国に必要ならば問題ない」という意見が多数を占める反面、アイデンティティの問題はどう捉えるか、帰属意識はどこにあるのか、という問題については意見が分かれた。共通言語ができなくても大丈夫という他民族国家のアメリカと移民する以上、移民先の言語をきちんと話すことが前提とするフランス、国によって考え方の違いが出ていた。

 ちなみに日系移民の場合、一世の日本人は同化を目指し、自分の子供を現地校に入れ、学力をつけて現地で医者か弁護士を目指すのが一世の夢だった。アジアの人たちは案外と共通していて、在日韓国、中国人の場合、2世には学力をつけるというパターンを目指した。ただ、日本の場合は差別意識が強いため、彼らの富裕層はインターナショナルスクールに通わせ、アメリカを目指すというのが理想だったようだ。これは20年ほど前、実際に行った横浜の中華街の経営者の調査、ブラジルサンパウロの調査でも彼らの最終目的地は比較的移民へのアレルギーのないアメリカだった。多分、中国人の場合、ネットワークが広く、世界中に親戚、知人がいるからではないかと思うのだが・・・。正確なことはわからない。

 講義では移民のアイデンティティがどこにあるかという話で時間をとっていたが、いろいろな人種が混在している人は別として、私の調査では南米移民の場合、5世になって、日本に行ったことがなくてもノスタルジーとして残っている。つまりその国に帰属していても、アイデンティティは日本人という人が多かった。ただこれもその国の経済との関係が深く、日本人が経済的に自立し、高い場合、あまり同化はしていなかった。パラグアイのイグアス移住地では現地人収入がせいぜい年間1万ドル以下。彼らの平均年収は約500,000ドル(約5500万円)のため、格差が大きく、現地語を覚えないで日本語で話す、留学先は日本が多かった。

 今日の世界のテーマはやはり富の格差と分配が問題でそれが保護主義政策に反映されているし、紛争を作っているということでした。これについては納得をしました。