前回、講師の質について書いたが、今回もそのつづきを書く。時々、〇〇大学とか、大学名で指導もきっとよいに違いない!と考える人も多いのだが、私から見ると、そうとも言えないことの方が多い。学歴と指導は別物と考えるほうがいい。経験的にはむしろこれを重視してしまうと、案外失敗することが多かった。それでは重視するのは何かというと、人柄である。子どもがわからないとわかるまで熱心に教える。それでもわからないと特別に補習を組んで教える。そういう講師は必ずしも有名大学の学生とは限らない。塾を始めた当時、女子大学生を面接をしたとき、断るつもりで対応していたが、『やらせてくださ~い』と大きな声で叫んで帰った。結局、彼女を採用したが、その後の彼女は本当に熱心に子どもの指導にあたって無事大学を卒業。教員として現在に至っている。時々、東京に出張があると、わざわざ塾に寄ってくれる優しい人柄は今も変わらない。
他の塾のことはよくわからないが、講師に制服や白衣を着せ、過重に労働を課したりするところもあるが、そういう見せかけは必ずしも子供たちによい影響を与えるとは思えない。講師がのびのびしていないところに子どもは育たないと考えているからである。見せかけよりも問われるのは内容である。きちんと内容を子どもたちに伝えることが何よりも塾では問われる。