英語の勉強というが、私はそれは間違えだと思っている。語学は道具だと思う。何かを知りたいと思う時、その知りたい情報が英語だったら、英語を学習するしかないがそれが目的ではない。だから数学などの教科とは異なると思う。語学という道具を使って知りたい情報を得ることが目的なのだ。語学の習得は時間をかければ誰でもある程度はできるようになる。日ごろ、日本人は日本語以外で話すことはあまり機会がないから、できるだけ効率的に外国語を覚えるには簡単な文型を覚えておくことが必要だ。同時に単語も覚えておくことも必要になる。それから、リスニングも日ごろから慣れておけば完璧だ。しかし、ある程度の語学力も身についていないのに授業をいきなり英語だけで行う学校があるのは教師のおごりとしか思えない。
アメリカ人のホームステイから聞いた話だが、アメリカ人の間ではフランス語やドイツ語ではなく中国語を学習する人が増えているということだ。まったく体制の違う言語を学習することで直接異なった文化を知ろうということなのだろうか。日本人が外国語というと英語しか頭に浮かばないのはやはり英語偏重としか思えない。日本の周囲には中国、韓国がある。しかし、中高で英語以外の言語を学ぶ機関はごく限られた場所でしかない。外国語教育イコール英語という偏見を捨てて、他の言語も学べる機会を作ってほしいと思うのだが、実現は難しいだけでなく、偏見と差別を生む要因にもなっている。