「8月8日に東大寺でハングルとみられる落書きが見つかった」という報道で早速ネットでは「韓国人は在日も含めて日本から消えて」「バカしかいない国が韓国」(東京8・15)と書き込まれていたという。毎度のことだが、書き込みが誰だかわからないのにもかかわらず特定な国を差別的な言葉で攻撃するというのは何か不思議な気がする。これが英語で書いてあったら、同じように「出ていけ」と攻撃するのだろうか。戦時中、日本は対戦国を「鬼畜米英」と国家ぐるみで宣伝していた。指導者は、たった1発で数十万もの人間の命を奪ったにもかかわらず戦勝国アメリカにすり寄り,戦争責任者を靖国に祭った。現代になって都合の悪いことはみんな忘れてしまって特定の国を蔑む人たちは、まるで身分制度の幻想の中に生きている人たちなのだろうか、声高に叫ぶ差別を見聞きするたびに悲しくなる。アメリカのトランプ大統領もまたヨーロッパからの移民の子孫である。