私が身障学級にいたころには、あまり話題にもならなかった障害である。知的には問題はないだが、文字に対して認識が普通児と異なって歪んで見えたり、文字が重なって見えたりして読めなかったりするという障害である。私は残念ながら学習障害というとアスペルガーくらいしか思い浮かばない。しかしディスクレジアは最近、俳優のトムクルーズや映画監督のスピルバーグがそうだったということで有名になった。けれども、こういう障害がなかったわけではなく、何年か前、塾にも漢字が苦手という受験生がいたが、その子も今考えると、この障害があったのだと思う。実際に受験では相当手こずって工業高校へ進学した。まじめだったこともあり、高校は無事卒業できたと思うが、障害と分かればそれなりの手立てができるので早く分かったほうがいい。一番困るのは本人が自分の能力のなさにあきらめてしまい、努力をしなくなってしまうことだ。なんでも障害を克服できる方法は探せばあるものだ。今のこどもを見ると、なんの障害もないのに、「俺バカだから」最初から努力をしようとしない。贅沢な悩みだと思う。ただ、我が中三生、少しずつ変わってきたように思う。朝から夕方まで家に帰らずに頑張っていた。夏休みの成果が表れたのかもしれない。目的をもつことがいい緊張感を生んでいるのかもしれない。いい傾向だ。頑張ってほしい。