彼は中学校の時の数学の模擬テストで全国トップを取った中学生で、この塾出身講師だ。数学の天才だった彼は大学では数学を専攻し、卒業後、進路変更して税理士を目指している。その彼が面白いことを言った。最近の教科書についてである。

教科書があまりにカラー写真が多く、文字が減っているのを見て、「これを見ていると子供の知識を伸ばすというよりもいかに子供の興味を引き付けるように書いているかのように見えますね。数学や理科の教科書という以前で、こんな教科書は世界のどこへ行っても見ることができないですね」という。

確かに私も英語の教科書は単語があまりない。絵がとても多いのに初めて見たときは驚く。ほかの教科書も似たり寄ったりだ。外国では教科書は日本ほどカラフルではないところがほとんどだ。圧倒的に文字が多い。

日本ではこんなに努力して興味が持てるように言葉も易しくしているにもかかわらず、学校の授業ではうるさく騒いでいるか、関心を持たない子供も多い。騒いでも教師は注意ができない。中には注意をすると、「やれるものならやってみろよ」。と挑発する子供もいる。教師が手を出さないことを知っているのだ。

それでも注意をすれば反発するか、無視をするなど、授業が成立しないことも多い。日本の学校教育はそれでも高校教育までやらなければならないのだろうか。ドイツの小学校では10歳で進学組か就職組かを決める。早くから職業コースを選択するので高校を卒業するくらいになると一人前の専門家になっている。大学へ進学するのは今でも40%前後なのだそうだ。日本では勉強が好きでない子供に無理やり机に押し付け、勉強させ大学へも50%以上の割合で進学しているが、必ずしも適材適所の職業にはつけていない。いつまでこれを続けるのか、そろそろ考え直す時期に来ているような気もする。