昨日、中学生との授業の中で 税について宿題がだされたという。塾生は税金などさっぱりわからないという。私はまず税の話の前に知識はなぜ必要かについて話した。私は人に騙されないために勉強することが大切だと話した。

無知であることがどんなに損することかをアメリカ社会を例にして話した。

 

トランプ大統領の支持者で一番多いのは知識層ではなく、自動車や炭鉱などの労働者層とこれまでの体制に不満を持っている若者一部の資産家だったことは記憶に新しい。確かに目的は叶い、トランプは大統領になった。公約ではアメリカの自動車生産は国内で生産し、メキシコからの輸入には関税をかけると言ったし、炭鉱も復活させるといった。しかし、現実は両方ともうまくいっていない。自動車産業の労働者層の生活はこれまでと変わらなく格差は相変わらず広がっている。今、トランプは地球の温暖化は嘘だと言って「地球温暖化」会議から離れた。アメリカは中国に続き、二酸化炭素の排出は2番目なのに、その影響は世界に影響を与えることになる。また、現在取り組んでいるのはアメリカの保険制度だ。これはオバマケアーと呼ばれている低所得者向けの保険制度で日本の保険制度をまねたものだが、これまでがんになっても病院の手当てを受けられずにただ死んでいく人たちのために画期的な保険制度を作ったのだが、トランプはこの制度をなくそうとしている。

これは富裕層が低所得者のために保険制度を使うことに反対しているためだが、さすがに共和党の中にもオバマケアに賛成する人がいて制度を廃案にするのが難しい情勢である。

 

話が長くなったが、無知であることは損をすることが多い。人から騙されるのは知識情報がないから騙されるのだ。かつての日本を見ればいい。江戸時代の士農工商といった身分制度は、安定的に農民を差別し続けてきた。だからと言って、無学が悪いのではない。経験を積み、社会に関心を持つことで学力をつけてきた人もいる。例えば田中角栄は小学校しか学歴がなかったが、総理大臣にまで上り詰めた。しかし、普通の人間にとっては、彼のような人間にはなれない。せめて高校を出ていれば大学へ行くか、専門学校へ行くかなど、将来の選択肢も広くなる。できれば高校は行ったほうがよいと思う所以なのだ。

 

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